女子ダブルスの戦術

テニスのダブルスにおける戦術は、2人のペアがチームとして連携し、相手チームとの対戦で勝利を目指すための戦略や戦術のことです。 具体的にはコミュニケーションやポジショニングが該当します。

ダブルスの戦術は、以下のような場合に役立ちます。

  • 試合に出てもなかなか勝てない
  • 個々のスキルが自分より低いペアに勝てない
  • ダブルスで自分が何をすべきかわからない

是非ダブルスの参考にしてみて下さい。

ダブルスのフォーメーション

ダブルスのフォーメーション
ダブルスのフォーメーション

並行陣

並行陣では、二人が平行に並びネットプレイに重点を置きます。サービスゲームの場合は、サーバーがサービスを打った後、すぐにネットに攻め込んでポジションを取ることもあります。

雁行陣

雁行陣では、一名がネット前、もう一名はベースラインに配置されます。前衛のプレーヤーがネットプレイを担当し、後衛のプレーヤーがストロークなどの役割を果たします。

ツーバック

ツーバックでは、両方のプレーヤーがベースラインに並んで配置されます。相手のサービスが速い場合やがネットプレイに不慣れな場合に有効です。

ダブルスのセオリー

ダブルスのセオリーをいくつかご紹介します。

連携とコミュニケーション

セオリー - コミュニケーション
セオリー - コミュニケーション

ダブルスでは、状況に応じて瞬時に連携し、コミュニケーションを取る必要があります。相手だけではなくペアの動きを読み、1つのボールに対して連携した動きが求められます。

センターを守る

セオリー - センター
セオリー - センター

ダブルスにおいてセンターを守ることは非常に重要です。センターを抜かれると返せる範囲が限定されるので、相手のポーチも受けやすくなってしまいます。そのため、ペアでセンターに来た時の対応方法を決めておきましょう。逆に言えば、相手のセンターを狙うことでゲームを有利に進められる可能性が高まります。狙う側としても、ネットが低く、サイドアウトのリスクがないため狙いやすいコースです。

2人で1つのボールを追わない

セオリー - フォーメーション
セオリー - フォーメーション

2人で1つのボールを追ってしまうと、フォーメーションが崩れて立て直しが難しくなります。ロブやドロップショットは2人で追ってしまいがちですが、ペアで連携してフォーメーションが崩れないように意識しましょう。

ネットでの優位性を確保する

セオリー - 優位性
セオリー - 優位性

並行陣もしくは雁行陣でプレーする場合は、ネットでの優位性を確保することが重要です。そのためには、的確なボレーやネットでの素早い判断が求められます。

実戦で使えるダブルスの戦術

試合に出ている方であれば「どうやってゲームを進めればいいか分からない」や「やりたいことができずに試合が終わってしまう」といった悩みがある方も多いのではないでしょうか。

ゲームを有利に進めるためのヒントをご紹介します。

弱点を攻める

1セットマッチの場合は最初の1、2ゲームで相手がどんなプレーをするのか、弱点がどこなのかを観察しましょう。

よくある弱点には以下のようなものがあります。

  • バックハンドが弱い
  • ボレーのポジションが悪い(サービスラインの上に立っているなど)
  • 緩いボールへ対応できない

ボールを打っている時だけではなく、打っていない時まで観察すると弱点が見つけやすくなるかもしれません。

センターにボールを集める

センターにボールを集めるのはダブルスの基本でもあります。 特に、相手が並行陣の場合にはセンターが狙いやすいため積極的に狙いましょう。相手が雁行陣の場合には、相手の前衛を気にする必要があるためクロスとセンターを組み合わせて効果的にセンターを使いましょう。

センターを狙う際の注意点としては、センター → センターは相手が待っている可能性が高いということです。 センターに来たボールはセンターに返しやすいですが、その分相手に捕まるリスクも高まります。そのため、クロスを使うなどしてセンターに打ちやすい状況を作りましょう。

また、雁行陣でセンターを攻めることができている場合には、前衛が積極的にポーチにトライしましょう。1ゲームに2ポイントくらい前衛が決められると理想的です。

ロブを活用する

女子ダブルスにおいてロブは効果的なショットです。 ストレートロブやセンターロブなど色々なパターンのロブを使えるとゲームを有利に進められる可能性が高まります。

ストレートを意識させる

ストレートを意識させることでセンターが狙いやすくなったり、ポーチのリスクを軽減させることができます。 そのためには、「ストレートも打てるよ」ということをゲームの中で相手に伝える必要があります。

ストレートはコースが狭く、ネットも高いため打つ方もリスクが高いコースです。リスクを許容できる場面ではストレートを積極的に使いましょう。

おわりに

女子ダブルスの肝は、以下の2点です。

  • センターを守る
  • 2人で1つのボールを追わない

ダブルスは基本的なセオリーができてないとなかなか勝つことができません。 セオリーを守ることでゲームの質は変わってきます。まずは、この記事で紹介したセオリーや戦術を活用してみて下さい。

【テニス初心者向け】ガットの張り替え方

テニスラケットのガットの張り替えはテニスプレイヤーにとって重要なメンテナンス作業です。この記事では、ガット張り替えの基本から専門的なテクニックまでを詳しく解説します。

ガット張り替えの基本知識

ガットの種類と特性

テニスラケットのガットにはいくつかの種類があります。

Strings matrix
Strings matrix

ガットの種類 特徴 張り替え目安 耐久性(切れにくさ) テンション維持
ポリエステル 切れにくく、スピンがかかりやすい 1ヶ月 o x
マルチフィラメント 反発力が高く、柔らかい打球 3ヶ月 x o
ナノフィラメント 反発力が高く、比較的切れにくい 3ヶ月 o
ナチュラ 反発力が高く、柔らかい打球感 6ヶ月 x o

ポリエステルはスピンがかかりやすいガットですが、打感が固く上級者向けです。 初級・中級者には反発力が高く、手首や腕への負担も少ないマルチフィラメントやナノフィラメントがおすすめです。

ナチュラルに関しては、反発力が高く独特の柔らかさがある高品質なガットです。ただ、値段が高く、水に濡れると切れやすくなってしまうため使いにくい部分もあるかもしれません。

ガットの種類について tennisbox.hatenablog.jp

ガット張り替えの目安

一般的に下記のような状態になった場合は張り替えが必要です。

  1. ボールの飛びが悪くなった
  2. 縦のガットと横のガットが食い込んでいる
  3. コントロールがしにくくなった
  4. 回転がかかりにくくなった
  5. ガットがフサフサになってきた

上記のような場合は、もう少しで切れる状態になっているかテンションが落ちてしまっている可能性が高いため、張り替えを検討することをおすすめします。

「ガットの張り替えは3ヶ月」は本当?

ガットは張った瞬間から少しずつ伸びていきます。
伸び切った状態のまま使用すると、反発力がなくなってしまったり腕や手首への振動が大きくなり怪我に繋がってしまうリスクが発生します。

そのため、約3ヶ月のペースで張り替えすることでガットの良い状態を保つことができます。

ガットの張り替え目安については、種類によっても異なるため次の段落を参考にしてみて下さい。

ガット張り替えの頻度

ガットの張り替え頻度はガットの種類によって異なります。

ガットの種類 張り替え目安
ポリエステル 1ヶ月
マルチフィラメント 3ヶ月
ナノフィラメント 3ヶ月
ナチュラ 6ヶ月

ポリエステルは切れにくいガットではありますが、テンションの低下が早いガットでもあります。そのため、1か月程度での張り替えをおすすめします。

一方で、ナチュラルガットは切れやすいガットであるもののテンション維持率は高いため、品質を保ったまま半年程度使用することも可能です。

ガット張り替えのコツと注意点

ガットの張り替えは基本的にショップに依頼しますが、コツや注意点もあります。

テンションの選び方

テニスガットのテンションは、ガットにかかる張力のことを指します。低いテンションで張ると強打時にガットがより伸びやすく、ボールへの反発力が増します。逆に、高いテンションで張ると反発力が低下します。

ラケットやガットによって適正値は異なりますが、50ポンド前後で張るのが一般的です。

ガットの張り替え方

ガットは専用の機械とストリンキングの技術が求められるため、スポーツショップやテニスショップで張ってもらうのが一般的です。

ショップではガット、テンションを指定して張り上がりに日時を決めます。 ショップやタイミングによっては即日で出来上がる場合もありますが、繁忙期では1週間ほどかかる場合もあります。

また、同じ条件で張り替えに出しても、張る人によって打感や飛びが変わる場合があるため、お気に入りのストリンガーも見つけてみて下さい!

テニスガットのテンションを低めに張る効果とは

テニスのガットを低いテンションで張るのは流行りでもあります。この記事では、ローテンションのガットがプレイに与える影響について具体的な例とともに解説します。

ローテンションの基本知識

テニスガットのテンションとは?

テニスガットのテンションは、ガットにかかる張力のことを指します。低いテンションで張ることで強打時にガットがより伸びやすく、ボールへの反発力が増します。一般的には、45P 以下が低テンションとされることが多いです。

なぜ低いテンションが重要なのか?

近年では、多くのテニスプレイヤーが低いテンションを好む傾向があります。ローテンションは、パワーとスピンを向上させ快適な感触を提供します。特に、ポリエステルのガットを張っているプレイヤーはローテンションで張ることが多い傾向があります。

ローテンションのメリット

パワーとスピンの向上

ローテンションで張った場合、ボールを打つ際により多くのエネルギーを蓄え、パワフルなショットを可能にします。これにより、球速も出しやすくなりスピンもかけやすくなります。

柔らかい打感

ローテンションで張ると打感は柔らかくなり、手首や肘への負担も軽減できる場合があります。ただ、手首や肘への負担を軽減することが目的の場合は、テンションを下げるよりもガットの種類を見直すことの方がおすすめです。

テンションの設定方法

テンションの設定は個人のプレースタイルに合わせて行うべきです。また、ガットの種類やラケットの種類によっても適正なテンションは異なります。 ただ、普段からポリエステルのガットを使用して、「もっと回転をかけたい」や「反発力が欲しい」という場合はローテンションを試してもいいかもしれません。

コーチやお店のスタッフに聞いてみる

ガットのテンションは間違えると思うようなプレーができないだけではなく、怪我に繋がる場合もあります。そのため、困ったらコーチやテニスショップのスタッフに相談してみましょう。

ローテンションで張る場合の選択肢

ポリエステルはローテンションとの相性が◎

ローテンションで張ることは、反発力の向上を意味します。そのため、もともと反発力の高いマルチフィラメントやナチュラルはローテンションで張ると反発力が出過ぎてしまいコントロールしにくくなってしまいます。

プロの中には、ナチュラルをローテンションで張っている人もいますが、それでもコントロールができるのはとてつもないスイングスピードがあるからです。

一方で、ガットの性能として反発力が低めであるポリエステルはローテンションで張ることで反発力を出すことができます。

ローテンションにおすすめのガット

ローテンションで張る場合におすすめのガットを紹介します。

YONEX - POLY TOUR PRO

POLYTOUR PRO は YONEX から発売されているポリエステルのガットです。ポリエステルのガットの中では、比較的打感も柔らかいのが特徴です。ローテンションで張ることで反発力や回転力をさらに高めることができます。

LUXILON - 4G

4G はテンション維持性能が高く、パワーと張りたての打球感を長時間維持することができるのが特徴です。こちらもポリエステルのガットなので、ローテンションで張ることで反発力や回転力をさらに高めることができます。

まとめと注意点

低いテンションのガットがテニスプレイに与えるメリットについて説明しました。適切なテンション設定とガットの選択は快適なプレイに貢献します。テニスを楽しむ際には、是非ローテンションのガットも検討してみてください!

テニスシューズの最適な選び方とおすすめモデル

テニスを楽しむために欠かせないアイテムの一つがテニスシューズです。テニスコート上での快適な動きや安定性は、選ぶシューズによって大きく左右されます。この記事では、テニスシューズの選び方からおすすめモデルなどを解説します。

テニスシューズ選びのポイント

サイズとフィット感の重要性

テニスシューズのサイズは、快適性とパフォーマンスに直結します。しっかりとしたフィット感があるシューズが、足の動きをサポートします。 テニスシューズの場合、メーカーによって型が異なるためサイズが変わってくる場合もあります。スポーツ用品店やテニスショップでは、足のサイズや形を計測してくれるサービスもあるためそれを利用することで自分に合うメーカーを見つけることもできます。

クレーコート/オムニコートハードコート向けの選び方

テニスコートのタイプによって、シューズの特性が異なります。 クレーコート/オムニコート用のシューズは滑りにくい構造になっており、ハードコート用のシューズは滑りやすい構造になっています。そのため、クレーコート/オムニコートハードコート用のシューズを使ってしまうと滑りすぎてしまい怪我に繋がる恐れもあります。また、その逆もありハードコートクレーコート/オムニコート用のシューズを使用すると引っ掛かりすぎてしまいます。

アーチサポートと快適なクッショニング

足のアーチサポートとクッショニングは、テニスシューズの快適性に影響を与えます。アーチが適切にサポートされているシューズは、足の疲れを軽減し、長時間のプレイに適しています。アーチサポートやクッショニングを強化したい場合は、インソールを入れ替えるのもおすすめです。

ブランドとモデルの比較

ナイキ(Nike)のテニスシューズ

Nike - Nike Court Air Zoom Vapor 9.5 Tour(公式サイトより)
Nike - Nike Court Air Zoom Vapor 9.5 Tour(公式サイトより)

ナイキは世界的に有名なスポーツブランドで、日本でも多くのテニスプレイヤーに支持されています。ナイキのテニスシューズは優れたデザインとテクノロジーを組み合わせ、快適なプレイをサポートします。一方で、ナイキのテニスシューズはオールコート(ハードコート用)のモデルが多く、クレーコート/オムニコートで使用できるシューズは限られてしまいます。

アシックス(ASICS)のテニスシューズ

ASICS - GEL-RESOLUTION 9(オールコート) WIDE(公式サイトより)
ASICS - GEL-RESOLUTION 9(オールコート) WIDE(公式サイトより)

アシックスは日本国内でも広く愛用されているスポーツブランドの一つです。アシックスのテニスシューズは横方向への安定性が高く、緩衝性が高いのが特徴です。 また、バリエーションも多く、カラーも多いため選択肢が多いのも魅力です。

その他人気ブランドの選択肢

テニスシューズには他にも多くのブランドが存在します。アディダスAdidas)、バボラ(Babolat)、ニューバランスNew Balance)、ヨネックス(YONEX)などがその一部です。これらのブランドも検討してみてください。

おすすめのテニスシューズ

Nike - NikeCourt Air Zoom GP Turbo Osaka Premium(公式サイトより)
Nike - NikeCourt Air Zoom GP Turbo Osaka Premium(公式サイトより)

初心者向けおすすめモデル

初心者のテニスプレイヤーには、快適さとサポート性が重要です。アシックスの「COURT SLIDE 3」やヨネックスの「POWER CUSHION 105」は、初心者向けにおすすめのモデルです。

▼ 商品はこちら www.asics.com

www.yonex.co.jp

中級者向けおすすめモデル

中級のテニスプレイヤーには、安定性とパフォーマンス向上が求められます。ヨネックスの「パワークッションソニケージ3」やアシックスの「SOLUTION SWIFT FF」は、中級者向けにおすすめのモデルです。

▼ 商品はこちら www.yonex.co.jp

www.asics.com

上級者向けおすすめモデル

上級のテニスプレイヤーには、さらに高い安定性とパフォーマンスが求められます。そのため、各ブランドの最も高いシリーズがおすすめです。具体的には、アシックスの「COURT FF 3」や「GEL-RESOLUTION 9」などがおすすめです。

▼ 商品はこちら www.asics.com

www.asics.com

価格帯別おすすめリスト

予算別に選ぶテニスシューズ

テニスシューズの価格帯は幅広く、予算に合わせて選択肢があります。手頃な価格で優れた性能を求めるなら、ヨネックスやアシックスのエントリーモデルがおすすめです。

価格帯 商品名 ブランド 値段(税込)
💰 パワークッション105 ヨネックス ¥7,700
💰 COURT SLIDE 3 アシックス ¥7,800
💰💰 パワークッションソニケージ3 ヨネックス ¥13,200
💰💰 SOLUTION SWIFT FF OC アシックス ¥13,800
💰💰💰 COURT FF 3 アシックス ¥19,800
💰💰💰 BARRICADE TENNIS アディダス ¥19,800

高品質なテニスシューズを手頃な価格で

高品質なテニスシューズを手頃な価格で入手する方法もあります。各ブランドの web サイトには型落ちとしてセールになっているシューズもあります。また、シリーズとしては最新だが過去に展開していたカラーが安くなっている場合もあります。

ASICS - sale(公式サイトより)
ASICS - sale(公式サイトより)

快適性とパフォーマンス向上の秘訣

テニスシューズとプレイの関係

テニスシューズはプレイヤーの動きに直接影響を与えます。テニスは横の動きも多いため、上級者になればなるほど横の安定性が高いテニスシューズが求められます。 適切なシューズを選び、メンテナンスすることで、ゲーム全体のパフォーマンスが向上します。

テニスシューズメンテナンスの重要性

テニスシューズのメンテナンスは、耐久性と快適性を保つ鍵です。シューズの清潔さやソールの交換を定期的に行いましょう。 SUPERfeet や SIDAS などのインソールもおすすめです。これらのインソールは衝撃吸収力やアーチサポートに長けており体への負担も軽減することができます。

まとめ

テニスシューズはテニスをする上で重要なアイテムです。プレイに直接影響を与えるため、合わないものを着用していると怪我に繋がる恐れもあります。 現在では、各ブランドからさまざまなシリーズが発売されているため自分に合うシューズを探してみてください。

ラケットレビュー:Wilson - BLX Steam 100

BLX Steam 100 は 2011 年に Wilson より発売されていたテニスラケットです。当時は錦織選手も同様のシリーズを使用しており、現在も女子選手を中心に人気の高いラケットです。商品情報や使用感、良い点、気になる点、最新モデルとの比較などレビューしていきます。

BLX Steam 100 を使用している選手

現在は廃盤となっている BLX Steam 100 ですが、プロ選手では現在も使用している選手がいます。

こちらのラドゥカヌ選手は Blade のペイントをした BLX Steam 100 を使用しています。スペックは市販されていたものと異なりますが、モールドは BLX Steam 100 のようです。

ラドゥカヌ選手以外にも複数の選手が現在も BLX Steam 100 を使用しています。

BLX Steam 100 のスペック

Steam100
Steam100

BLX Steam 100 は下記のようなスペックです。

Head Size:100 in
Length::27.25 in
Beam Width:23.0mm / 23.0mm / 23.0mm
Unstrung Weight:295g
Balance:320mm
String Pattern:16×20

フェイスが 100 in というサイズに対して、比較的薄いフレームかつ細かいストリングパターンという最近では少なくなったスペックのラケットです。スペックだけで見ると Blade 100 V8 が近いかもしれません。

BLX Steam 100 の使用感

メインに 4G ROUGH(48px)、クロスに NXT CONTROL(45px)というセッティングでレビューしていきます。

Steam100
Steam100

良かった点

  • フェイスサイズは 100 in だが、フレームが薄くストリングパターンも細かいため飛びすぎない
  • 打感が比較的柔らかめ
  • コントロール性が高い

悪かった点

  • 27.25 in という長さに対してグリップが短いため持った感覚が独特

こんな人におすすめ

BLX Steam 100 は 100 in のラケットですが、スイングがしっかりできる中・上級者向けのラケットという印象です。フレームが薄くストリングパターンが細かいため、反発のアシストはそこまでありません。逆に、100 in のラケットだと飛びすぎてしまうという人には一度試してほしいラケットです。

Blade 100 V8 との比較

Blade 100 V8 は下記のようなスペックです。

Head Size:100 in
Length::27.0 in
Beam Width:22.0mm / 22.0mm / 22.0mm
Unstrung Weight:300g
Balance:320mm
String Pattern:16×19

Blade は BLX Steam 100 よりも 5g 重く、ストリングパターンも 16x19 です。フレームは 22.0mm と薄いため反発力が高いラケットではありませんが、安定感がありコントロール性が高いラケットです。

BLX Steam 100 と比較すると若干反発力も高く、扱いやすいような印象です。安定感、コントロール性に加えてラケットにアシストがほしい場合は、Blade の方がおすすめです。

BLX Steam 100 のレビューまとめ

BLX Steam 100 は中・上級者向けのラケットです。フェイスサイズは 100 in ですが、ストリングパターンも細かくフレームも薄いため、スイングスピードやスイートスポットを捉えるスキルが求められます。

一方で、ラケットの性能を活かせた時はボールの伸びも良く、スピンもかかってくれるラケットです。27.25 in とやや特徴的なラケットでもあるため慣れが必要な部分もありますが、プロが愛用するだけあって良いラケットです。

【女性向け】初心者から上級者までのおすすめラケットと選び方

この記事では、女性プレイヤーにおすすめのテニスラケットを紹介します。初級から上級までプレイヤーレベルに合わせたラケットをご紹介し、最適なラケットを見つける際のポイントも解説します。

女性におすすめのテニスラケット

初級の女性におすすめのラケット

YONEX - EZONE

YONEX - EZONE
YONEX - EZONE(公式サイトより)

1つ目は YONEX の EZONE シリーズです。 EZONE はフレームが柔らかくパワー、コントロール性も兼ね備えているバランスの良いラケットです。重さも複数展開されているため、初級の女性でも扱いやすいラケットです。

商品名 面の大きさ 重さ 対象者
EZONE98 98 平均305g 中・上級者
EZONE98L 98 平均285g 中・上級者
EZONE100 100 平均300g 中・上級者
EZONE100L 100 平均285g 初・中級者
EZONE100SL 100 平均270g 初級者

特に、EZONE100L や 100SL は非常に軽く初心者の女性にもおすすめのラケットです。

Babolat - PURE DRIVE

Babolat - PURE DRIVE
Babolat - PURE DRIVE(公式サイトより)

PURE DRIVE も初級〜上級まで幅広い層のプレイヤーが使用できる人気シリーズです。こちらも EZONE と同様に複数のスペックが展開されています。

商品名 面の大きさ 重さ 対象者
PURE DRIVE TOUR 100 平均315g 上級者
PURE DRIVE 100 平均300g 中・上級者
PURE DRIVE TEAM 100 平均285g 初・中級者
PURE DRIVE LITE 100 平均270g 初級者
PURE DRIVE 107 107 平均285g 初級者
PURE DRIVE 110 110 平均255g 初級者

女性でテニスを始める方や初心者の方には PURE DRIVE TEAM や PURE DRIVE LITE がおすすめです。

中級の女性におすすめのラケット

中級プレイヤーの方には、先に紹介している EZONE100 / EZONE98PURE DRIVE / PURE DRIVE TEAM もおすすめです。ここでは、それ以外のおすすめラケットを紹介します。

YONEX - VCORE

YONEX - VCORE
YONEX - VCORE(公式サイトより)

YONEX の VOCRE は男女から人気の高いシリーズです。先に紹介している EZONE よりもスピンを意識しているラケットです。中級者としてある程度スイングができるようになると、VCORE でスピンの効いたプレーもしやすくなります。

商品名 面の大きさ 重さ 対象者
VCORE98 98 平均305g 中・上級者
VCORE98L 100 平均285g 中・上級者
VCORE100 100 平均300g 中級者
VCORE100L 100 平均280g 初・中級者
VCORE102 102 平均275g 初級者
VCORE GAME 100 平均265g 初級者

また、上記のように軽量版も展開されているため女性でも選びやすいラケットです。

Wilson - ULTRA

Wilson - ULTRA
Wilson - ULTRA(公式サイトより)

Wilson の ULTRA は錦織選手も使用しているシリーズです。こちらも複数のスペックが展開されているため、女性でも使用しやすいラケットです。

商品名 面の大きさ 重さ 対象者
ULTRA TOUR 100 V4.0 100 平均293g 中・上級者 *
ULTRA TOUR 95CV V4.0 95 平均309g 上級者 *
ULTRA TOUR 95J V4.0 95 平均290g 上級者 *
ULTRA TEAM V4.0 100 平均280g 初・中級者 *
ULTRA 100 V4.0 100 平均300g 初・中級者
ULTRA 100L V4.0 100 平均280g 初・中級者
ULTRA 100UL V4.0 100 平均260g 初級者
ULTRA 108 V4.0 108 平均270g 初級者

*のラケットは形状が異なります。

HEAD - EXTREME

HEAD - EXTREME
HEAD - EXTREME(公式サイトより)

EXTREME は HEAD から発売されているスピン系のラケットです。反発力もあり打感も比較的柔らかいため女性でも扱いやすいラケットの1つです。

商品名 面の大きさ 重さ 対象者
EXTREME TOUR 98 平均305g 上級者
EXTREME MP 100 平均300g 中・上級者
EXTREME MP L 100 平均285g 中級者
EXTREME TEAM 100 平均275g 初・中級者
EXTREME TEAM L 105 平均265g 初級者

大人の場合は MP や MP L がおすすめです。

上級の女性におすすめのラケット

上記以外で上級者におすすめのラケットをご紹介します。

Wilson - PRO STAFF

Wilson - PRO STAFF
Wilson - PRO STAFF(公式サイトより)

PRO STAFF はフェデラー選手も使用していたシリーズです。この記事で紹介している他のラケットと比較すると反発力は少ないため、スイングスピードやスイートスポットをしっかり捉えることが求められます。

商品名 面の大きさ 重さ 対象者
PRO STAFF 97 V14 97 平均315g 上級者
PRO STAFF 97 L V14 97 平均290g 中・上級者
PRO STAFF X V14 100 平均315g 中・上級者

上記のように PRO STAFF は中・上級者向けのみを展開しているシリーズです。

Tecnifibre - T-Fight

Tecnifibre - T-Fight
Tecnifibre - T-Fight(公式サイトより)

Tecnifibre から発売されている T-Fight も上級者におすすめのラケットです。T-Fightは、重さやストリングパターンの選択肢が多いラケットです。

商品名 面の大きさ 重さ ストリングパターン 対象者
T-Fight 315 Isoflex 98 平均315g 16x19 上級者
T-Fight 305 Isoflex 98 平均305g 18x19 上級者
T-Fight 300 Isoflex 98 平均300g 16x19 上級者
T-Fight 295 Isoflex 100 平均295g 16x19 中・上級者
T-Fight 280 Isoflex 100 平均280g 16x19 中級者
T-Fight 270 Isoflex 100 平均270g 16x19 初・中級者
T-Fight 255 Isoflex 100 平均255g 16x19 初級者

上級者向けのスペックも複数あり、男性女性問わず選びやすいのが特徴です。また、305g のスペックに関してはストリングパターンが 18x19 と細かくなっているので注意が必要です。

テニスラケットを選ぶ際のポイント

テニスラケットを選ぶ際には下記のポイントを注意してみてみてください。

  • 面の大きさ
  • 重さ
  • グリップサイズ

面の大きさ

ラケットの種類によって面の大きさは異なります。初心者・中級者の場合は、平均的な 100 in² のラケットをおすすめします。数字が小さくなると面の大きさも小さくなり、より上級者向けになります。

重さ

重さも面の大きさと同様にラケットの種類によって異なります。

女性の場合は、285 - 300g のラケットがおすすめです。自身の力に対して重すぎるラケットや軽すぎるラケットは怪我にも繋がる可能性があるため、適切な重さのラケットを選びましょう。

グリップサイズ

ラケットの種類に関係なくグリップの太さを選ぶことができます。0 から 5 の数字で示されており、数字が小さいほどグリップが細くなります。また、メーカーによってグリップの形状も異なるため、ラケットの種類が決まったら実際に持ってみて決めましょう。

ラケットが決まったらガット(ストリング)を選ぶ

ラケットが決まったら次はガットを選びます。ガットもラケットと同様にいくつか種類があるため、レベルやプレースタイルにあったガットを選ぶ必要があります。

初心者の場合、細かくガットにこだわる必要はありませんがガットの種類次第では手首や腕への負担も大きくなってしまうため、適切なものを選びましょう。

tennisbox.hatenablog.jp

テニスラケットを安く手に入れる方法

テニスラケットを安く買いたい場合は、型落ちラケットがおすすめです。テニスラケットは約2年で新しい商品が発売されます。そのため、同じシリーズの過去商品が存在します。スポーツショップやテニスショップでは、型落ちラケットが割引されて売っている事も多いため、安く買いたい方にはおすすめです。

また、中古ラケットに関しては、内部がどれくらい消耗しているか分からないためあまりおすすめできません。

今回は、女性におすすめのラケットを紹介しました。 他にも記事を書いているので、そちらも是非ご覧ください!

テニスガットの種類と特徴:使い方に合わせて選ぶポイント解説

テニスはさまざまな道具を使うスポーツです。そのうちの1つがガット(ストリング)です。ガットにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。 今回は、ガットの種類と特徴について解説します。

ガットの種類

テニスのガットは大きく 4 種類に分類されます。

ガットの種類 張り替え目安 耐久性(切れにくさ) テンション維持
ポリエステル 1ヶ月 o x
マルチフィラメント 3ヶ月 x o
ナノフィラメント 3ヶ月 o
ナチュラ 6ヶ月 x o

ポリエステル

ポリエステルは、スピンやパワーが出しやすいというメリットがある一方で、打感が固く手首や腕への負担も大きいガットです。 そのため、一般的には男性や学生に好まれます。また、テンション維持率が低いため、張りたての状況を長時間キープするのは困難です。ガットの良い状態を保ちたい場合は 1 か月程度での張り替えが必要です。

マルチフィラメント

マルチフィラメントは、打感が柔らかくテンション維持率も高いガットです。ポリエステルのようなスピン性はありませんが、反発力があり手首や腕への負担が比較的少ないガットです。 そのため、一般的には女性やジュニアに好まれます。一方で、切れやすいというデメリットもあるため、パワーヒッターにはあまり向かないガットです。

ナノフィラメント

ナノフィラメントは、マルチフィラメントよりも硬めの打感ですが、手首や腕への負担は比較的少ないガットです。 また、ガットの構造上、マルチフィラメントよりも耐久性があり切れにくいという特徴があります。

ナチュラ

ナチュラルガットは、動物の腸から作られたガットです。他の種類のガットと比較すると反発力があり負担が少なく、高性能なガットです。しかし、価格も高いため安価なものでも ¥6,000 程度です。

プレイヤー別おすすめガット

ストリング使用割合
ストリング使用割合(%)

上記画像は、使用しているガットの種類を個人的にアンケートをとった結果です。 男性の場合はパワーを活かしやすいポリエステルの使用率が高く、女性の場合は反発力があり手首や腕への負担も少ないマルチフィラメントの使用率が高いことがわかります。 女性でポリエステルを使用している場合も、単体ではなくハイブリッドとしてマルチフィラメントと組み合わせているパターンが多かったです。

コストパフォーマンスの良いガットは?

ガットを選ぶ際はコストパフォーマンスも重要な要素です。 ガットの特徴をもとにコストパフォーマンスが良いガットは下記の 2 種類です。

マルチフィラメントは価格が 2,800 〜 4,500 円程度で 3 か月ほどパフォーマンスを保つことができます。(細かい話をするとテンションは落ちていきますが)ポリエステルと比較するとコストパフォーマンスが良いといえるでしょう。

もう 1 つはナチュラルガットです。 ナチュラルガットは他のガットと比較して高単価ですが、半年程度パフォーマンスを保つことができます。ただし、水に濡れると切れやすくなってしまうため管理が少し大変です。 管理ができる場合やインドアでのプレイが多い方にとってはコストパフォーマンスの高いガットです。

ガットのゲージとは

ゲージ
ゲージ

ガットを選ぶ際には種類だけではなく "ゲージ" も考慮する必要があります。ゲージはガットの太さを示す数値です。一般的には 1.20mm、1.25mm、1.30mm があります。稀に 1.15mm や 1.35mm などが展開されているガットもあります。

同種類のガットを使用した際に、細いほどガットが動きやすいためスピンがかけやすくなります。また、太いガットは食いつきが良くなりコントロールがしやすくなります。

テニスガットのメンテナンス:ケアの方法と注意点

ガットは気温や湿度によってテンションが変わっていきます。特に、気温による影響は大きく暑いところだとテンションはどんどん下がっていきます。逆に、寒いところにだとガットは硬くなりやすいです。そのため、使用しない場合は直射日光に当たらない場所や寒くなりすぎない場所を選ぶと良いでしょう。

また、ナチュラルガットの場合は上記に加えて「水」に対するケアが必要です。具体的には、雨の日に使用しないやボールが濡れている状態で使用しないことをおすすめします。 使用する場合でも、こまめにガットを拭くなどの対策が必要です。 ガットが濡れた状態で使用しているとナチュラルガットはすぐに切れてしまいます。

以上、ガットの種類と特徴についてでした。 ラケットと同様にガットも重要なアイテムの 1 つです。是非、自分に合ったガットを見つけてみてください。